How you doing with you ?
---------1---------2---------3---------4---------5---------6---------7-----
実は、神奈川県から宮城県まで（約３３０Km）バイクで出かけるという
無謀なことをやってしまったのです。
時は3月･･･。出かけるときの天候は良くても、次第に雲行きがあやしく
温度は低くなってきました。
そして、ついに"みぞれ"！
２５０ｃｃのバイクだったのですが、ケチって高速道路は使わずに、
国道４号線を北上します。
最初は快調でした。ところがだんだん悪夢が始まります。寒くなってきて、
体がガタガタとふるえるのに合わせて、ハンドルも揺れてきました。
最初はホットコーヒーを飲むなどしていたけど、革ジャンを通して
私を風がいじめます。
これはイカンと途中で薬屋を見つけ、「ホッカイロ」を購入。
６〜７個を身にまといますが、両腕･両足から冷えて、体全体にはあまり効き目が
ないんです。
しょっちゅうガソリン･スタンドで休んでは、
冷えてガタつく体をあたためながらひたすら走りました。
腹がへっているわけでもないのにラーメン屋を見つけると、
体をあたためるために入ります。
ところが、体が温まると、反対にバイクが冷えます！
そうです。乗って行ったバイクは「キック式」ですから、悲しいことにも、
セル一発始動･･･というわけにはイカンのです。
体重の軽い私は、「このままエンジンがかからなかったら･･･歩くんだろうか？」と
不安にかられながら、
息切れしながらもキックをつづけるんです。
やっとエンジンがかかって又走り出すと、すぐに体が震え始めます。
おまけに天候はかわり、ついに「みぞれ」。
時刻はとっくに日がくれ、あたりは真暗。
知っていますか？ オフロードのバイクのヘッドライトは暗いんです！
おまけに「みぞれ」で良く前が見えない！
スピードを出せずに道路の白線をたよりにトロトロ走る悲しさを、
ようしゃなく低速の長距離トラックが
追い越してゆくのです。
前が見えない恐怖！ そこで左手で「みぞれ」をぬぐうと、かじかむ左手は
クラッチをひくことさえできなくなって、
いよいよ天国が見えそうな気持ちに襲われます。
そして･･･そして･･･そして･･･。
前回、９０ｃｃのほんとに死にそうなオンボロ･バイクで往復したときでさえ、
片道７時間もあれば行けたし・・・、
暖かくなった昼ごろでないとエンジンをかけてスタートできないので、
今回は、11時過ぎくらいに出発すれば、７時ころには到着する・・・と
ふんでいたのが・・・。
なんと、倍の、”１４時間後 ”の、夜中の１時！
何を隠そう・・・、全行程の９０％をすぎ、
あと一歩という「福島、伊達町」近辺で、
意地を張ることを止めました。そう、電話をかけて救援の車を呼んだのでした！
もちろん、帰りはバイクを宮城に置いて、新幹線で帰ってきました・・・
・・・というおそまつ！
皆さん、冬にはバイクに乗らないようにしましょうね！
----------------<文責> [1997/03/22] 大槻 善樹 [ written by Zenju OTSUKI ]
(連絡先)大槻 善樹 